エンドポイント分析ツール

このセクションの内容

仕組みの概要

エンドポイント分析ツールの実行

制限

リリース2021.3で Ivanti Environment Manager エンドポイント分析ツールが導入されています。エンドポイント上のポリシー構成を、エンドポイントのロギング データを使用して分析できるようにするツールです。このツールは、管理者が原因をすばやく調査、診断し、必要な変更を適宜行えるように、存在する可能性のある構成の問題を検出して強調表示します。

構成の問題をトラブルシューティングできることやデバッグできることの価値に加え、計画済みのアップグレードやシステム変更のリスク評価も可能になります。

メモ: エンドポイント分析では、個人設定のパフォーマンス情報は表示されません。

仕組みの概要

1.エンドポイント上でエンドポイント分析が有効になっている必要があります。

2.有効になっている場合は、エージェントがイベント トレース ログ (.etl ファイル) を生成します。

3.エンドポイント分析ツールでは、最初に管理者が必要なポリシー構成ファイル (特定の .aemp ファイル) を開く必要があります。

4.構成ファイルが読み込まれると、管理者は、その構成に関連付けられた .etl ファイルを開く (読み込む) ことができます。同じ構成を実行しているさまざまなエンドポイントから、複数のログをツールに読み込めます。結果のビューには、集計済みのデータが表示されます。

ログと構成が一致していないと、読み込んだ構成ファイルまたはログ ファイルが正しくないことを知らせる警告が表示されます。

5.ログに記録されたデータをエンドポイント分析ツールで表示することで、エラーやパフォーマンス ボトルネックなどの潜在的な問題をすばやく特定できます。その後、構成に適宜変更を加えることができます。

イベント トレース ログ (.etl) ファイル

エンドポイント分析が有効になっている場合、.etl ファイルが生成されます。これは、Environment Manager Monitor 機能 (EMMon) で使用されるデバッグ ロギング ファイル (これも .etl ファイル) と類似した形式のものです。ただし、エンドポイント分析の .etl ファイルの方は、エンドポイント分析ツールでは使用されないデバッグ ログ行やデバッグ イベントは含まれないため、はるかに小さいファイルです。
ファイル サイズが小さいことと、ログ ファイル ストレージを制限および管理できる機能により、エンドポイント分析を継続的に実行されるように設定しても、エンドポイントのパフォーマンスに与える影響はごくわずかです。

エンドポイント分析ツールの実行

エンドポイント分析ツールは、Environment Manager コンソールに組み込まれています。このツールは個別の実行可能ファイルですが、コンソール ライブラリに大きく依存します。初期リリース (2021.3) では、エンドポイント分析はコンソール フォルダのみから実行されるため、コピーして別の場所から実行することはできません。

エンドポイント分析ツールの開始

このツールは、コンソール内のメニュー ボタンを使って、または直接エクスプローラーから開始できます。

Environment Manager コンソールで、[ツールとウィザード] を選択し、次に示す [エンドポイント分析] ボタンを選択します。

ツール ディレクトリ「C:\Program Files\AppSense\Environment Manager\Console\EmEndpointAnalysisTool.exe」を実行します。

構成および一致するログの読み込み

エンドポイント分析ツールのランディングページは、多数のパネルで構成されています (「ユーザ インターフェイス」ヘルプ トピックをご参照ください)。このページで Windows 管理者は、必要な構成ファイル、および関連付けられているログ ファイルを読み込めます。

ツール内で開いたログ ファイル (.etl ファイル) が、エンドポイントで使用されている構成 (.aemp) ファイルと正確に一致していることが必須です。これらのファイルが確実に一致するよう、各 .aemp ファイルには一意の ID が付いています。ID は、ファイル作成時に生成され、編集するたびに変更されます。この一意の ID が .etl ファイルに送信されます。選択された構成と一致しない .etl ファイルをツールが読み込むことはありません。

エージェントは、ログ ファイルを保存するときは常に、現在の構成のコピーを保存します。構成ファイルとログ ファイルの両方が、ストレージ ロケーション内の同じサブフォルダに保存されます。

例:

メモ: EndpointAnalysis.etl ファイルを削除すると、ロギングが停止し、エンドポイントを再起動することによってしかロギングを再開できなくなります。

制限

Environment Manager 2021.3のエンドポイント分析には、以下の制限が適用されます。

エンドポイント分析は、エンドポイント マージ構成では実行できません。
エンドポイントでマージが行われると、構成の内部 ID が再生成され、 結果として .etl ファイルがマージ後の構成と一致しなくなります。コンソールで実行した構成レイヤは、正しく機能します。

エンドポイント分析ツールでは、 If 式の個々の条件は表示されません。個々の条件のどれが実行されているかは分析できません。

再利用可能なノードと再利用可能な条件の実行回数は正しく表示されますが、現在のところ、再利用可能な参照ごとの実行回数の分類はできません。

エンドポイント分析ツールは、コンソール インストール済み環境のみから実行できます。現在のところ、スタンドアロンのインストーラや実行可能ファイルはありません。

詳細設定: 処理の順序を元に戻す

ログオフまたは切断時にユーザ処理後の元に戻す処理を実行する設定が無効になっている場合、元に戻す動作のあるアクションは、エンドポイント分析ツールに表示されません。
[管理] リボンからこの設定にアクセスするには、[詳細設定] > [構成設定] タブを選択します。この設定は、[処理の順序を元に戻す] の下にあります。ログオフ時のアクションの正しい実行順を円滑に進めるには、この設定を有効にすることを推奨します。

関連トピック

エンドポイント分析ツール - 設定

エンドポイント分析ツール - ユーザ インターフェイス

エンドポイント分析ツール - ログの読み込み